インターネットの「お隣さんルール」
インターネットの世界は、無数のウェブサイトで構成されています。
これらのウェブサイトは、情報やサービスを提供するために存在します。
しかし、ウェブサイト間で情報を自由にやり取りすることは、基本的には許されていません。
これは「同一ドメインポリシー」というルールによるものです。
このルールは、ユーザのプライバシーやセキュリティを守るために存在します。
CORSの登場
しかし、ウェブサイト間で情報を共有するニーズは高まってきました。
例えば、あるウェブサイトの地図上に、別のウェブサイトの天気情報を表示したい場合などです。
このようなニーズに応えるために、CORS(Cross-Origin Resource Sharing)という技術が開発されました。
CORSは、異なるドメイン間でのリソースの共有を可能にする技術です。
どのように動作するのか?
CORSは、ウェブサイトが他のドメインのリソースにアクセスする際の制約を緩和するための仕組みです。
具体的には、サーバー側で特定の「ヘッダー」を設定することで、他のドメインからのアクセスを許可することができます。
このヘッダーには、どのドメインからのアクセスを許可するか、どのような操作を許可するかなどの情報が含まれています。
例えば、APIサーバが以下のようなヘッダーをレスポンスに含めることで、特定のドメインからのアクセスを許可することができます。
Access-Control-Allow-Origin: https://example.com
CORSの注意点
CORSを利用する際には、セキュリティ上のリスクも考慮する必要があります。
不適切な設定を行うと、悪意のある第三者に情報を盗まれる可能性があります。
そのため、CORSの設定は慎重に行う必要があります。特に、許可するドメインや許可する操作を明確に指定することが重要です。